交通事故に逢った際に発生しやすいのがむちうち症状です。むちうちでは主な症状は頚部の疼痛ですが、重度では痺れや脱力なども発生する場合があります。痛みの治療方法としては、病院での投薬やリハビリテーション、整体やマッサージなど色々な手段があるので、症状に応じて治療手段を選択する事が重要です。
むちうち症状が発生する原因
交通事故の際にむちうち症状は発生します。特に追突された場合に多く見られますが、これは事故の衝撃によって頭部と胴体をつなぐ頚部が急激に揺さぶられる事に原因があります。急激な伸張刺激を受けることで、頚部の筋肉、頸椎を構成する関節、さらには頸椎内部を走行する頚髄神経までがダメージを受ける事があり、そのダメージの内容によって様々な症状が出現するようになります。
筋肉や関節のみにダメージで、筋肉の痛みや関節の動きにくさのみの場合は整体やマッサージで改善が望めますが、重度の場合で手指の痺れや筋力や感覚の低下が見られる場合は整形外科の中でも脊椎診察を専門とする病院を受診し、専門的な治療を受ける必要があります。
むちうちの痛みを改善する方法
むちうち症状では首から肩、背中にかけた痛みが主な症状となります。この痛みは頚部に付着する後頭下筋群や板状筋群、肩甲挙筋や僧帽筋が急激な伸張を受ける事でダメージを受ける事によって生じます。また、事故直後の一次的な痛みに加え、頚部の安静固定による血行循環の低下により循環障害に伴う二次的な痛みも発生してしまいます。
むちうち症状の治療として一次的な痛みに対しては投薬療法により疼痛コントロールを行い、二次的な痛みに対しては整骨院による整体、マッサージや、温熱療法や低周波療法を用いた物理療法が有効となります。また、疼痛の改善に応じて生活動作改善を目的としたリハビリテーションを行っていく事も有効な手段です。
治療先を選択する時のポイント
むちうち症状が発生した時に、治療先を選ぶポイントですが、一つの指標となるのが指先に痺れや脱力感、感覚障害などの神経症状があるかどうかです。
神経症状が無い場合は整体やマッサージ店などでも対応が可能です。事故直後の一次的な痛みによって発生する二次的な痛みや機能低下を改善するために、整体による徒手的な疼痛コントロールや筋緊張緩和は有効な対応手段の一つとなります。
しかし、神経症状が出現している場合は、徒手的療法は症状を悪化させるリスクがあるため、脊椎診察が可能な整形外科を受診し、画像診断を受けた上で専門的な治療を受ける必要があります。
症状を効果的に治療するためには、その内容によって治療内容を選択する必要があるので、症状に応じた治療先の見極めが重要です。